7月分バックナンバー



噛んで、含んで、戻して、反芻。



7月1日(土)

 いきなりでなんですが、夏休み取りました。会社的には、7月3日から7日までの5日間。背伸びをしたとしても土日をくっつけて9日の連続休暇でしかありません。でもそんな社会のしがらみを乗り越えて今回私が選んだ旅行先は、小笠原(火星でなくて申し訳ありません。現代科学技術がまだ追いつきませんでした)。


 伊豆沖の島で噴火が起こりそうであろうが、神津島でクーデターが勃発(←ぜんぜんウソ)しようが、私は行ってまいります。ちなみに飛行機は飛んでおらず、ただに航海路があるのみ。まるでハワイへの憧憬のようなものです。宿泊先の父島については竹芝桟橋から25時間30分。今時どこかに行くのに25時間30分もかかるところって、世界中探してもあんまりないんじゃないだろうか?


 とはいえ、昨日帰宅したのが25時過ぎ。そこから旅支度をはじめて約1時間半。まるっきり眠っていない状況で、竹芝に向かう。はじめて行ったのだが、なんだかゆりかもめにまで乗ってしまった。乗船してみれば、2等客室とは名ばかりで、まるで天災発生時の避難所(←おおよそ近く小学校の体育館)の様相を呈している。一人のわずかなスペースに青い毛布が、そこはかとなく蒼い。


 もちろん調子に乗って甲板に出て、公共スペースで眠りまくり。はてさて今後はどうなることやら?




7月2日(日)

 さすがに船酔いで徐々に気分が悪くなってくる。昨日乗船したのが9時半。朝起きてもまだ乗っているというのが、いかにも良くない。ほんでもってこの状態は昼の11時半まで続くらしい。およそ不可解であると言って良い状況である。ちなみに乗った船は時速22ノット(1ノット:1.85キロ→時速40キロ程度)らしい。原付き並。というか海江田艦長は時速50ノットを凌駕していた気がするので、改めてその偉大さに感じ入った。


父島に着いて、降船して初めて実感。ここ、どう考えても日本じゃねーぞ。


 太陽からの日差しにおける光量と熱量が異常値を示している。日常陽射しを浴びることのないまるで地底第二市民のような生活を送っている私には、しばらく目をあけること・その肺胞に空気を取り込むことの出来ない状態だった。空は青く、海はさらに青い。藍色から生まれたのかどうかは知らないが、とりあえず何よりも青く感じた。


 この日は、いったん宿に荷物を置いてから近くの海岸へと繰り出してみた。で、これまた砂浜の白さと海の青さ、さらになぜか人がいない海岸を目の前にして唖然とした。狂ったようにきれいな海岸であるのに、なぜか人がほとんどいない。やはり夏休みシーズンにはまだ早いからなのか?それともこんなものなのだろうか?思わず海に入って、そのまま座って肩まで浸かっていたがそれじゃあまるで湯治にきた老人のよう。危うく塩漬け?


 島の中での移動手段は、レンタルバイク(50cc)。バスなるものも走っているのだが、時刻表を見ると時刻というより日付けが記されている状況。タクシーは今回の旅において1台見たきり。バイクさえあれば、島一周するのに恐らく1時間程度(道があるところのみ)。でも人口は1,900人もいるらしい。ちなみに島で見つけたもの:信号、診療所、役所、郵便局、警察、レンタルビデオ屋。


当たり前ながら、生活が脈々と流れている。



7月4日(火)

 本日のイベントはドルフィンスイム。昨日申し込みをしておいたのだが、クルーザーにて沿岸を巡り、シュノーケル着用にてイルカとともに泳ぎ、またインストラクター付きでボンベを背負ってダイビングを行う。もちろん私はダイビングどころかシュノーケルすら使ったことがない、ずぶずぶの素人であるので不安だらけ。私の人生どこで落ち着き、どこで安定するのだろう?


 はじめに波が比較的穏やかで水深も浅いところで、ちょっとばかり練習。ドキドキしながらも「ええいままよ!」とばかりに飛びこんでみれば、なんとなくそれっぽく出来ているような気もする。最も単に浮かんで、足をぱちゃぱちゃ動かしているだけなので冷静に考えてみて、出来ないわけがない。この肉体とすでに26年も同居しているのだ、そこまでの失調症は出ていない。


 しかしふと顔を水面から上げてみれば、クルーザーが見えない!その辺はしっかりとパニックに陥ってみたりもする。ニヒルな顔して、皮肉屋のくせに結構自分の人生に執着しているじゃんとか考えると、自分でも面白い。笑える。もっとも、はぐれかけている状況にありながら、一人でニヤニヤと思い出し笑いをして周りから気味悪がられるほどに周囲が見えていないわけではない(←冷静にはぐれるヤツ)。


 こんな人生はぐれ刑事のくせに、次のステージはもうイルカさんと一緒に泳ごうの巻。クルーザーから飛び出してみれば、そこにはイルカさん。それも唖然とするが、水がきれいなために海底が見えている。恐らく水面から15メーター以上はありそう。足攣ったら、なんだか死んじゃうかもしれない。もっと言うと、瞬間的にこの海水がすべて消えてなくなったら、転落死くらいは確実に遂行できそう。うーん、ですねー。


 イルカを探してクルーザーを走らせる→見つけたらみんなで泳ぎながらイルカを観察→イルカがどっかに行ってしまったらクルーザーに戻るを繰り返す。私はなんだか一回イルカの群れの中を泳げました。というか、なんだかイルカが私の周りを泳いでいたような気がします。やっぱり心が病んでるのかと思うと水中にてため息。もっともたかだかイルカ10数匹で治癒できるほど、ライトな人生歩んでねーやと強がってもみる。


癒してもらえって。イルカでも、優香でもなんでも良いから、とにかく早く。



7月16日(日)

 いつまでもあると思うな終身雇用制と言うことで、たまには自分の能力の証左をばと思ってテストを受けてみることにしました。もちろんツベルクリン反応であったりとか、バウムテストであったりとかっていうマイナス面でのテストではありませぬ(←バウムテストだの箱庭を作ってみたりだのって言うのは、受けたところでどうなるものでもないテストかも)。MOUSなるたぶんマイクロソフトが実施しているテストです。


 Microsoft Office User Specialist というやつで、エクセルだのワードだのと言ったいわゆるオフィスアプリケーションへの精通度を図るものみたいです。聞けばこのテスト一般と上級とがあるらしいのですが、そこはやはり上級でしょということで本日受けてきました。水道橋まで暑い中電車を乗り継ぎ、ほとんど気を失いかけている状況。間違えて近くのコンビニで缶ビール買いそうになったし。


 とりあえず今回は、エクセル97だけにしておきました。いや正直な話、ワードなんてほとんど使ったことないから、テストされても困るんですよね。特打みたいなテストな訳はないでしょうし。エクセルであれば、会社に入って以来かなり使い込んでいるため多少の自信があり、念のため書店で問題集を一冊買ってみて解いてみたところほぼ問題なし。


 テストは実技のみで構成されており、被験者の行ったオペレーションをその場で判定し、テスト終了後その場で合否が分かるというもの。テスト時間は60分であるのだが、ほとんどの人が半分くらいの時間で終了させていた。と言うか、私の隣の人なんて実際にテスト時間の始まる前からオペレーションミスによって一人テスト開始となり(←テスト時間は一緒)、一般の人々がテスト開始をしてから10分くらいでテストを終了していた。


 みんな早い、早い。早く終えたからといって何一つ良いことなんてないこの人生であるが、取り憑かれたようにみんな時間勝負に走っているとしか思えない。事実、私の前に座っている人なんて、その肩越しに負傷した日本兵の後姿がちらついていたものだ(←ウソ)。私はと言えば、のんびりラクラクモード。勢いあまってイルカ君に質問したりとお茶目な展開。


 問題はいずれも大したことなく、悠々終了。と思っていたら、なんと落ちた!えっ?どういうことよ。自分的には分からなかった問題って、ひとつとしてなかったんだけどさ。なにが間違っていたのか、どう回答すれば良かったのかというフィードバックがないから、むちゃむちゃ狐につままれているんですけど・・。あー、やる気なくした。



7月22日(土)

 以前から見たいみたいと思っていたビデオの中に機動戦士ガンダムのそれがある。いわゆる初代「ガンダム」だ。私くらいの世代(20代後半)においては、プラモデルといえばガンダムを連想する人も多いだろう。少なくともガンダムか、そうでなく硬派を以って任じる人は戦車などだと思う。やっぱり白鷺城だよねーとか、一番星などと書かれたトラックを想う人は、申し訳ありませんが変わり者だと思う(屋台のラーメン屋は論外)。


 ガンダムは「ガンプラ」(=ガンダムプラモデル)などを生み出し、その後も映画や続編などで人気を博したテレビアニメであるが、たしか当初はほとんど人気がない状況だったと思う。ルパン3世やキャッツアイじゃないが再放送を何度も行い、そのたびに人気が上がっていった記憶がある。私も幼きながらに人気の出る前にガンダムを見て「暗い」「合体するなら5つ以上のパーツじゃないと」「ミノフスキー粒子ってナニ?」と思ってその後を見ていなかった。


 その後ガンダムの人気が出てきた時も、私的にはガンプラ(パーフェクトガンダムはOKだけど、ハイコンプリートガンダム版はちょっとね)が中心であり、あまりドラマ内容についてはよく分かっていなかった。シャアとアムロの戦いくらいの認識であり、どうも大人になってからガンダムマニアの人々と話をするにつけ、「こりゃあ、分かってない部分が多いぞ」と実感していたのでした。


 とりあえずレンタルビデオ屋さんで借りてきて鑑賞中なのですが、エヴァンゲリオンと類似している点がいくつかありそうです。父親との微妙な関係や、戦闘における焦燥感などエヴァンゲリオンが真似しているというよりも、エヴァンゲリオンで受け入れられているような設定を20年以上前に作られていたというのが驚きです。


でも一番の驚きは、ブライト艦長は19歳だったということ。僕はこの歳になっていったい何をやっているのだろう?



7月23日(日)

 ふと気になって、私の読んだ本データベースはいったい今現在何冊なんだろうと思った。数えてみたら、335冊(マンガ系を除く)。もちろんこのサイトを作り出す前には、自分の読んだ本に対する記録がないので(あるとすれば本そのものだけ)、実際にはそれ以上読んでいるのだが、それにしてもあまりの冊数の少なさにびっくりした。


 本というのは読めば良いってもんじゃないと言う人もいるようだが、読めば良いっていう時期もあるように思う。そしてその時期についての固定概念はないのかもしれないが、早い段階のほうが良いであろうことと自由時間の多さは学生時代に適しているであろうと思っている。悲しきかな、やはり社会人になると、平日の昼間っからのんびりと公園で寝転んで、本を読むというのは難しいのだ。土日祝日に限られてしまう(←やってる)。


 私が大学生のころには、本を読むのがメインな活動になっており、余暇を利用して学校に行ったりバイトをしたり、友人と遊んだりしていた。だいたい年に100冊程度を読むペースで過ごしていたと思ったのだが、いま数えて335冊ということは実際には80冊程度しか読めていなかったのだと思う。


うーん、大学院にでも行くか?








左うちわに、右カレイ。





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